21.北海道へ

 さて、残るは北海道。しかし、この極めて趣味的な興味関心に端を発した目的だけで、なんの確信もないまま海を越えて北海道にまで出向く意義を、当時の私には見いだせませんでした。まずは、道の農業試験場に問い合わせてみることにしました。

 しかし、さすが広い北海道には、農業試験場だけで7つも存在していたのです。公の機関は、そのホームページでメールの窓口を設けていますが、7つは多すぎるため、初期のブルーベリー導入を知る方々の助言から北海道中央農試が最も有力ということで、そこに問い合わせをしてみたのでした。

 北海道中央農試では、現在1本のスタンレイが植えられてはいるものの、あまりにも古いものであるため導入記録が残存しておらず、品種同定については大きな疑問があるという回答がありました。しかし、補足情報として、1980年10月に長沼町役場が長野の種苗会社からスタンレイを導入した記録が残っており、同じ町内の試験場や農家が分譲を受けた可能性はあるということでした。

 また、国内で最初にブルーベリーを導入したとされる札幌の独立行政法人北海道農業研究センターがブルーベリーでは有力な情報があるのではないかという回答をもらったのでした。しかし、結局ここでも、しっかりとした裏付けのあるスタンレイは見つかりませんでした。間違いなく本物のスタンレイが特定できるとういう確実な情報が得られたならばともかく、日本に導入されたスタンレイ自体が疑わしいという前提があるもかかわらず、わざわざ北海道に出向く決意は、さすがに固まるはずもなかったのでした。